那珂川市成竹の山々は、深く瑞々しい緑に包まれ、心地よい風が工房を吹き抜けていきます。この季節の楽しみは、何と言っても優しく咲き誇る紫陽花たち。雨上がりのしっとりとした空気の中で、青や紫のグラデーションが心を和ませてくれます。成竹窯の入り口では、大きな鉢いっぱいに咲いた紫陽花が皆さまをお出迎えしています。自然が織りなす鮮やかな色彩に、作陶の手を止めてはふと癒される日々です。
「この土は、どんな花を引きたてるだろう」
そうやって自然の声に耳を傾け、土と対話しながら生まれた成竹窯の花器たち。素朴でありながら力強い独特の風合いは、野に咲く花々の生命力をそのままに受け止めてくれます。



凛とした佇まいの黒い花器には鮮やかな紫を、柔らかな質感の器には可憐な白を。活ける花によって、器もまた新しい表情を見せてくれるのが嬉しくて、ついいろいろな場所に飾ってしまいます。お部屋の中に少しだけ成竹の四季を落とし込む。そんなささやかな工夫が、日々の暮らしに豊かな彩りと、心なごむ時間を運んでくれます。

作陶の合間には、大きな窓から広がる成竹の豊かな自然を眺めながら、お気に入りの器でお茶を一杯。手のひらに伝わる土の温もりと、ほんのりとしたピンクが愛らしい器たちは、心までじんわりと解きほぐしてくれるようです。紫陽花に癒され、自然に囲まれた静かな工房で、今日も一つひとつ、想いを込めて土を捏ねています。皆さまの日常にも、ほっと息をつける温もりが届きますように。